全国労保連は、全国の労働保険事務組合を会員とする一般社団法人です。
労働保険事務組合は、任意適用の小規模事業場の加入促進を図るために、昭和33年10月の失業保険法改正によって創設された失業保険事務組合制度に始まります。
一方、労災保険においても、昭和40年の労働者災害補償保険法改正に併せ、同年11月から小規模事業場の労災保険の加入を促進するため、失業保険事務組合制度に準じた労災保険事務組合制度が創設されました。
そして、昭和47年に、労災保険及び失業保険の適用徴収業務の一元化を定めた労働保険の保険料の徴収等に関する法律が施行され、両保険の事務組合制度が一本化されて労働保険事務組合制度が発足したところであり、昭和47年度末の事務組合の設立数は、1万を超えるに至りました。
各都道府県において、それぞれの地域の事務組合の組織化が進む中、昭和52年11月に、事務組合の体質改善と地位向上、労働保険の全面適用促進や労働者の福祉の増進を図るため、全国労働保険事務組合連合会が結成されました。
全国労保連は、昭和56年4月1日付で社団法人の認可を受け、社団法人全国労働保険事務組合連合会となり、その後、公益法人改革を経て、平成25年4月1日に一般社団法人に移行しました。
皆様のご尽力により、中小零細事業所からの労働保険事務組合への労働保険料申告・納付事務委託は、約141万4千事業所に至り、全国労保連は労働保険制度の運営には欠かせない存在として労働保険行政に大きく貢献しているところです。
また、全国労保連が一丁目1番地の業務として取り組んでおります労働保険未手続事業一掃業務の成立事業実績の累計は、145万事業を超え、労働保険の適用・成立に大きく貢献しているところです。
今後、労働保険事務組合を取り巻く環境が変化する中にあっても、労働福祉の基本理念を継続、発展させるとともに、効果的、効率的な事業展開を心がけ、委託事業主の労働福祉の向上を目指す諸事業の推進に一層取り組んでまいる所存です。
会員事務組合を始め、関係各位、国民の皆様のご理解とご支援をよろしくお願いします。
令和5年6月27日
一般社団法人 全国労働保険事務組合連合会
会長 岡 部 正 治